こんにちわ!ぎょうざです。
今回は社会保険の基礎知識について解説していきたいと思います。
社会保険は私達の生活の中で、きってはきれない存在です。
何となく、会社のお給料から引かれているものだと思っている人も多いのではないでしょうか?
実は社会保険はとっても奥が深く、中身を理解すると経営者の人も働いている人もうまく制度を活用することができます。
社会保険は多くの給付制度があります。今後、制度の活用術などもこのブログを通して発信していきますので今回の内容をまず押さえていただけると理解も早くなると思いますので是非とも読んでいただきたいです。
それではいきましょー

社会保険って必要なの?

社会保険がないと安心して生活できないんだよ

僕はいつでも元気だから社会保険って必要ない気がするんだけどな。

今は元気でも将来はどうなるかわからないでしょ?今回は社会保険の必要性や制度について解説するからね。
本記事を読むとわかること
社会保険について理解できる。
社会保険の歴史や背景について分かる
社会保険の種類ついて理解できる
本記事の信頼性

ぎょうざ (@gyouza_maney)
この記事を書いている僕は、社会保険の専門家である社会保険労務士の資格を保有しており、現在は複数の会社を経営しております。
社会保険とはどんな制度?

国民の生活を守る相互扶助の制度
まず社会保険とは何なのでしょうか?
簡単にいうと病気やケガになったときや高齢になったときに安心して生活できるようにするための制度です。
そして、社会保険を加入している人から保険料を集めて、それを財源にして相互扶助の考え方を基本にして必要な人に必要な給付を行う仕組みがあります。

相互扶助【そうごふじょ】って何?

相互扶助とは、お互いに助け合うということだよ。
誰かが困っているときは、助けてあげて逆に自分が困っているときは助けてもらうことだよ。
つまり、社会保険はこの考え方をベースにしてみんなでお金を出し合って(保険料がそのお金)、誰かかが病気になった時はそのお金から病院代や生活費を出してあげて、逆に自分が病気などになった時はそのお金から給付を受けられるという制度です。

自分のことばかり考えていたら誰も助けれくれないということだね。お互いで助け合うことが大事なんだね。
社会保険の歴史

社会保険の始まりはドイツ
それでは次に社会保険の歴史を見ていきましょう。
初めに社会保険制度いわゆる社会保障制度を作ったのは産業革命の時代であったドイツのビスマルクだと言われています。

わしがつくったんじゃぞ!
産業革命時代は社会が大きく変わろうとしていたので、労働者不足で生産力が足りていない状態でした。
そこで当時貧困に苦しんでいた農民達が都心に出向き、過酷な条件で労働を強いられるようになっていました。

当時は賃金格差が大きく、お金を持つ資本家がお金に困った農民達を生産手段としか見ずに低賃金で労働させていたみたいです。

かわいそうなのねん
そうすると以下のようなことが起きてしまいます。
産業革命の時代の流れ
❶貧困な人達が、産業の発展の為に過酷な労働をさせられる
⇩
❷体に無理がある労働なのでケガや病気にかかってしまう
⇩
❸病気になってもそもそも賃金が少ないので医者にみてもらうことができない。
⇩
❹病気が治らないので働くことができなくなる。
⇩
❺働き手が少なくなるので、少ない労働者で労働することになりさらに過酷になる
⇩
❻さらに病気になる人が増え❹と❺が繰りかえされる。
⇩
❼お金を得るために犯罪が増えたり、働き手がいなくなり生産力が低下し社会は発展することができなくなる。
もうお分かりだと思いますが、この問題を解決するためにできたのが社会保障制度なのです。

わしが医療保険法、災害保険法、養老保険法を作り、当時の世界では最も進んだ社会保障制度だと言われていたんじゃぞ。
ビスマルクが作った社会保障制度は後に、他の各国も参考にするようになります。
1961年に日本の国民皆保険制度が誕生
それでは、日本の場合はどうなのでしょうか。今の社会保険の制度ができたのは1961年になります。
それまでは十分な医療も受けられず残念ながら亡くなる人も多くいました。
一応、日本では健康保険や国民健康保険が制定していましたが、あくまでも一定の所得がある人しか入れることができず、国民の3分の1以上が公的医療の保険に未加入であったため社会問題となっていました。

日本では1922年に健康保険法がスタートしています。
そこでその問題を解決するため、1961年に国民皆保険制度が誕生しました。

国民皆保険【こくみんかいほけん】?

国民皆保険制度は、漢字のとおり国民の皆(みんな)が医療保険や年金制度に加入しなければならないという制度だよ。
この国民皆保険制度により、すべての国民は公的な医療保険や年金保険に入ることになり安心して、生活や仕事をできるようになります。
そして、この当時は日本の経済力も強くなかったのですが、この制度のおかげで社会も安定していき高度経済成長へと繫がる要因のひとつとなりました。
2種類の社会保険と5つの保険

ここまでで、社会保険の背景が分かってきたとおもいますので、続いて簡単に社会保険の種類について解説していきたいと思います。
広義と狭義の社会保険
実は社会保険には2種類の意味があり、それは広義の社会保険と狭義の社会保険があります。

こーぎー?きょーぎ?ワンちゃんが話し合うの?

それは犬のコーギーだね。違うよ広義【こうぎ】と狭義【きょうぎ】といって広い意味での社会保険と狭い意味での社会保険があるということだよ。
まず広義の社会保険ですが、これは社会保険制度全体のことを指します。
そして広義の社会保険は5つの保険に分かれます。
それは以下の通りです。
広義の社会保険
❶健康保険(医療保険)
❷介護保険
❸年金保険
❹雇用保険
❺労災保険
続いて狭義の社会保険ですが、上記のうち➀~③の3つが狭義の社会保険になります
狭義の社会保険
❶健康保険
❷介護保険
❸年金保険
この狭義の社会保険のことを一般的には社会保険と言われているケースが多いです。
1つ目の保険:健康保険(医療保険)
それでは、5つの社会保険を一つずつさらっと見ていきましょう。
まずは健康保険(医療保険)ですが、この保険は加入者が病気やけがで治療を受けたときの医療費や出産、死亡時等に保険給付が受けることができます。
健康保険の種類として、会社員や公務員が加入する健康保険、自営業者などが加入する国民健康保険、75歳以上の高齢者が加入する後期高齢者医療制度があります。
2つ目の保険:介護保険
2つめは介護保険です。介護が必要な必要な加入者に、その費用を給付してくれる保険です。
40歳以上になると介護保険の加入が義務付けられ、保険料を支払うことになります。

65歳以上になると基本的には年金から保険料が引かれることになります
3つ目の保険:年金保険
3つ目は年金保険です。これは将来働けなくなくなった時や老後に安定した生活を送ることができるように年金給付を受けることができます。
原則は65歳から年金を受給できます。また若い時に障害の状態になったり、万が一死亡した場合にも年金給付が行われます。
年金保険の種類として、自営業者などが加入する国民年金と会社員や公務員が加入する厚生年金があります。

公務員は昔は共済年金という年金制度だったのですが、2015年10月以降の公務員の加入者は厚生年金に加入することになり共済年金は廃止となりました。
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4つ目の保険:雇用保険
4つ目は雇用保険です。加入者が退職や解雇などで失業した場合に、失業中の生活の安定を図るために保険給付が行われる制度です。
また、教育に対する給付や雇用の継続を図るための給付もあります。

失業した場合は生活が不安だもんね。
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5つ目の保険:労災保険
5つ目は労災保険です。これは会社で働いている従業員が、勤務中や通勤途中にケガや病気をした時に保険給付を受けることができる制度です。
また仕事の業務が原因で障害を負ったり死亡した場合には年金給付を受けることができます。

雇用保険と労災保険は2つ合わせて労働保険と呼ばれています。
この2つが狭義の社会保険から外れている理由として、狭義の社会保険は全国民が加入義務があるのに対して、労働保険は企業等に勤めている労働者である必要があるからです。
ですので自営業者などは原則、労働保険には加入できません。
最後に社会保険の種類について図解でまとめておきます。
まとめ:社会保険を理解することで生活を守れる
いかがでしたでしょうか?
今回は社会保険の背景や基本的な部分を解説しました。
最後にまとめに入りましょう
社会保険のまとめ
・社会保険は相互扶助の考え方をベースにしている
・社会保障制度を始めて作ったのは産業革命時代であったドイツのビスマルク
・日本では国民の3分の1以上が公的医療の保険に未加入であったが1961年に国民皆保険制度が誕生
・社会保険は広義の社会保険(健康保険・介護保険・年金保険・雇用保険・労働保険)と狭義の社会保険( 健康保険・介護保険・年金保険 )がある
今回の内容が社会保険のベースになりますので、まずは今日の内容をざっくりと押さえていただければ幸いです。
このサイトでは社会保険に関する記事を書いていますのでもう少し詳しく知りたい方は是非ご覧ください。
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本当にさまざまな制度があり、複雑で分かりずらいことも多いです。
しかしこの社会保険制度をしっかりと理解し、うまく活用することできっと私たちの生活の手助けになるはずです。
今回の記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。