
お金を減らしたくないよー
こんなお悩みを解決いたします!
本記事を読むとわかること
貯金をしてしまうと危険な理由が分かる
「貯金すらまともにできていませんがこの先ずっとお金に困らない方法を教えて下さい」の要約が分かる
お金を守るために必要な知識について分かる
本記事の信頼性

ぎょうざ (@gyouza_maney)
この記事を書いている僕は、お金の専門家であるファイナンシャルプランナーや社会保険の専門家である社労士の資格を保有しており、現在は複数の会社を経営しております。
みなさんは貯金をしていますか?
老後の為や自分のやりたいことのために、貯金をしている人はたくさんいると思います。
しかし、貯金だけをしていると、その大切なお金は減ってしまうかもしれません。
そんなことを聞くと不安になってしまいますよね。
不安に感じられた人は最後までこの記事を読んでみてください。
今回は、貯金だけをしている人や自分のお金を増やしたい人に向けて紹介したい本があります。
本のタイトルは「貯金すらまともにできていませんが この先ずっとお金に困らない方法を教えてください!」という何とも為になりそうな感じです。
この本についての要約とお金を守るために必要な知識について解説していきますので最後までお付き合い下さい。
それではいきましょー
「貯金すらまとめにできていませんが この先ずっとお金に困らない方法を教えてください!」の概要と要約

著書は税理士の大河内薫先生と漫画家のあんじゅ先生
この本の著者は税理士の大河内薫先生(@k_art_u)と漫画家のあんじゅ先生(@wakanjyu321)で共同で書かれた本です。
税理士と漫画家の異色のコラボレーションが、この本の魅力でもあります。
何と言っても、この本の最大の特徴は、漫画でお金に関することが学べるギャグ漫画であることです。
つまり、ギャグ漫画であるためクスクスと笑える部分もたくさんあり、そして何よりもわかりやすいことが特徴です。
まさに老若男女の誰であっても、楽しめる本になっています。

僕は活字が苦手だから、漫画だと助かるのねん♪
お2人とも、SNSやVoicyなどさまざまな場面でご活躍なさっており、インフルエンサーとして影響力も絶大です。
また、この本を出版する前に「お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが、税金で損しない方法をおしえてください!」というフリーランスの税本も共同出版されており、税金の本では一番売れています。

最近だと、大河内先生は世界一受けたい授業にTV出演し、知名度もどんどん上がってきている印象を受けます。
お金の教育を全国に広めたいという信念と想いを持って活動されているので、僕もお金に関することを発信している身としては本当に尊敬しています。
【各章の要約】お金について誰も教えてくれないからこそ学ばないといけない
それでは、この本の要約をしていきたいと思います。
この本の各章の構成は以下の通りです。
第1章:「貯金」じゃお金を守れない
第2章:「税金と保険」お金を守る!
第3章:「投資」でお金で守る
第4章:投資信託 理解編
第5章:つみたてNISA 実践編
第6章:iDeCo 実践編
第7章:「日常に潜む罠」からお金を守る!
どの章もお金を守るために必要な知識が満載の内容です。
第1章では「貯金だけで老後の生活は安心だ!」という考えを改めさせてくれます。
まず大切なことは老後に一体自分がどれだけのお金が必要なのかを理解することが必要です。
どれだけ必要なのかどうかは自分の生活費や家族構成によって違うので自分でしっかりと考えなければなりません。
ニュースで話題になった老後2000万円問題がありましたが、必要な金額は人によって大きく変わってきます。

1000万円で足りる人もいれば、2000万円じゃ足りない人もいるってことなので、2000万円という数字に囚われすぎないことが大切です。
ですので、自分が老後に必要な金額を前もって知っておく必要があります。
金額の出し方は、この本で具体例を出して説明してくれているので参考にするといいと思います。
第2章では、日本の税金の計算方法や社会保険制度について解説してくれます。
社会人の多くが、所得税、住民税、健康保険料、介護保険料(40歳以上65歳未満)、厚生年金保険料や雇用保険料が給料から差し引かれていると思います。
個人事業主であっても、国民健康保険や国民年金の保険料を払っているはずです。
しかし、その計算方法や社会保険で利用できる制度を把握していない人が意外に多いのが現状です。
税金の計算方法、病気になった時、失業した時にもらえる給付金や将来もらえる年金についての最低限の理解は必要です。
それらを網羅的にわかりやすく解説してくれるのがこの章になります。
他にも民間保険の必要性や保険会社の儲けの仕組みについて暴いてくれます。

実際に、このサイトでも税金や社会保険についてたくさん解説しています。
詳しく知りたい人は是非ご覧下さい
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病気やケガで働けなくなった時の給付について学ぼう!健康保険、雇用保険、労災保険の給付の違いについて徹底解説!
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雇用保険にはどんな給付があるの?雇用保険の手当や給付金について全て解説します!
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第3章では投資の重要性についてわかりやすく解説してくれます。
この章は投資に対して恐怖心や後ろ向きな人には是非とも読んでほしいです。
僕達が払っている年金の保険料も実は、国が投資をして運用しています。

GPIFという機関が運用しています。
驚きなのが、このGPIFは約20年間で95兆円の利益を出しています。

95兆円ってすごいのねん!一生、高級肉まんを食べられるのねん!
そして、大事な国民の年金を投資に回すということは、国が投資は安全だと言っていると捉えることもできるとこの本でも述べています。
また、過去のデータにより、給料やGDPなどの経済成長率よりも株や土地から得られる資本収益率の方が上回るという結果も出ています。
投資は時間をかけることで複利効果が働き、指数関数的に資産が増加するので、複利の素晴しさをこの章では解説してくれます
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お金を増やしたい人は絶対に知っておこう!単利と複利の違いとは
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第4章では投資信託についてわかりやすく解説してくれます。
投資初心者が投資を始めるにあたって、最初の壁にぶつかるのは何を買ったらいいかがわからないことです。
この本では投資信託を買うことをおすすめしています。

投資信託って何?
投資信託とは、簡単にいうと株の詰め合わせパックのことを言い、メリットとして倒産リスクがないことがあげられます。
株式の場合だと、その会社が倒産してしまうと株券はただの紙切れとなり価値としては0になってしまいますが、投資信託の場合は色んな株の詰め合わせなので、仮に保有している株の一部が倒産しても損失は抑えられます。
その他にも、投資信託のメリットや種類、おすすめの投資信託についても教えてくれます。

投資信託の運用方法には、プロの経験やリサーチ力を使って運用するアクティブ運用と指数に連動するように運用するインデックス運用がありますが、この本でインデックス運用を推奨しています。
インデックス投資についてについて詳しい内容は下記の記事で解説しています。
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投資初心者は必ず押さえておくべき知識!インデックス投資についてわかりやすく解説!
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第5章ではつみたてNISAの内容と活用方法について解説してくれる章です。
つみたてNISAは国民に投資を推奨するために国が用意してくれた、かなりお得な制度です。
簡単にいうと節税効果が高い積立投資のことで、最大で20年間の運用益を非課税にしてくれる制度です。
毎月一定額を積立ていくので、貯金のような感覚で投資することができ投資初心者も始めやすい投資です。
またこの章では、つみたてNISAの解説だけでなく、実際に始めるにあたって、口座開設のやり方を画像付きで教えてくれるのでわかりやすく安心です。

この本では楽天証券の口座開設のやり方を教えてくれますよ。
第6章はiDeCoの制度について丁寧に教えてくれます。
iDeCo(イデコ)も国が用意してくれたお得な制度で、昔からあったのですが、昔と比べて近年では利用できる人の範囲の拡充など利便性が良くなり、利用者もどんどん増加しています。
制度の内容は、つみたてNISAと似ており、毎月一定額の保険料を支払って投資していくようなイメージです。
iDeCoは別名、確定拠出年金とも言われて60歳まで保険料を払い、その保険料で運用したものを60歳以降に年金や一時金として受け取ることができます。
このiDeCoを使うことのメリットや、フリーランスと会社員との掛金の違いや、注意点についても解説してくれます。
そして、つみたてNISAと同じようにiDeCoの開設についてやり方を画像付きで教えてくれます。

iDeCoの最大のメリットは、支払った保険料の全額が所得控除の対象になり、所得税や住民税が安くなります。
第7章では、お金に関する危ない情報や詐欺から守る方法について学ぶことができます。
日常において、多くの投資情報が溢れており、それが流れてくることがあります。
しかし、投資の相場や基本的なことを理解していないと、そういった投資詐欺の誘惑に簡単に負けてしまう可能性があります。
だからこそ、この章では知っておきたい投資詐欺についてわかりやすく解説してくれます。
また、投資初心者が手を出してはいけない上級者向けの投資についても教えてくれます。
他にもリボ払いの仕組みなど、気がつかずに借金をしてお金の罠に陥らないように注意喚起をしてくれます。

自分がよく分からないものには、絶対に手を出してはいけません。
ここまでがこの本の要約になりますが、どの章も自分のお金を守るための知識が盛りだくさんです。
お金の守り方は学校ではなかなか教えてくれませんので、自分でお金の知識を身につける必要があります。
そんなお金の知識を漫画でわかりやすく体系的に学べるので、とてもおすすめの本と言えます。
覚えておくべきお金を守るための知識5選!
では、ここからはこの本で学んだ覚えておきたいお金を守るための知識を5つ厳選して解説していきたいと思います。
自分の大切なお金を守るために以下の内容だけでも覚えておくと、きっと将来の役に立つと思います。
お金を守る5つのルール
❶インフレについて理解する
❷所得控除について理解する
❸社会保険制度を理解する
❹4%ルールを理解する
❺投資詐欺について理解する
お金を守るための知識①:インフレの理解

覚えておきたいお金を守るための知識の1つ目はインフレの理解です。
インフレとは、モノの価値が上がってお金の価値が下がることです。
例えば今、肉まんが100円で購入できるとします。
しかし、将来の肉まんの価格が200円になった場合はどうでしょうか?
仮に今、200円を持っていた場合は、今なら肉まんを2個購入することができます。
しかし、将来の価格が200円になった場合は、同じ200円を持っていたとしても肉まんは1個しか購入することができません。

そんなー、、。
これがインフレです。
現在仮に、100万円の貯金があって、貯金のまま将来まで置いておくとインフレの影響でモノの価値が上がり、買い物できる量が減ってお金の価値が目減りする可能性が十分にあります。
肉まんの例でいくと将来、モノの価値が上がり、買える量が半分になるので、現在の100万円は、将来では半分の50万円の価値になるとも言えます。

でもさ、将来にインフレになるかはわからないよね。
実は、緩やかなインフレは経済にとってプラスなので、世界の各国では毎年2%のインフレ率を目指してします。
ということは、将来インフレになる確率はかなり高いと言えます。
そして是非とも覚えてほしい公式があるのですが、それは、72の法則という公式です。
72の数字を利回りの数字で割るとお金が2倍になる年数を求めることができます。
72の法則
72÷利回り=お金が2倍になる年数
例えば、利回りが2%だった場合、72を利回りの数字の2で割ると36になります。
仮に100万円の金融商品があってそれを年利2%で運用すると36年後には2倍の200万円になるということです。
利回りが3%の場合は、72÷3で答えは24になるので、年利3%だと24年後にはお金が2倍になります。
この公式はお金のことを勉強する上で覚えておくと非常に便利なので是非覚えておきましょう。

これぐらいなら僕でも覚えれそうなのねん♪
さて、話をインフレに戻しますが、インフレ率2%を目指すということは、この72の法則にあてははめると36年後にはモノの値段は2倍になると捉えることもできます。
そうなるとお金の価値は減ってしまうので、お金を守る知識としてインフレのことを正しく理解しておく必要があります。
また最近では新型コロナウイルスの影響で世界各国でお金を大量に刷りました。
そのせいで、お金の価値は下がり、2022年現在では急激なインフレが発生しています。
僕達の生活の中で、インフレの存在は身近であり、そして重要なことでもあります。
だからこそ、インフレに対抗する方法も学んでいかなければなりません。
貯金だけをしていると、価値が目減りしまう可能性があるので貯金以外のものにも目を向けなればなりません。
それが投資です。
この本でも、強いメッセージとして投資を推奨しています。
例えば、一般的な株式投資の利回りは5%〜7%ぐらいと言われいます。
つまり、インフレ率2%を上回るので貯金よりはお金を守れる確率は十分に高いと言えます。
アメリカの代表的な株式指数であるS&P500は、1991年以降の30年で見ると年平均利回りは約9.3%もあります。
また過去70年の期間中のどのタイミングでS&P500を購入したとしても、15年以上持ち続けた場合は必ずプラスになるという結果も出ています。
堅実な投資として、つみたてNISAやiDeCoを活用してS&P500のようなアメリカの株価指数に連動する投資信託を長い期間をかけてコツコツと毎月購入していくことがおすすめです。
投資はインフレ対策となることを覚えておきましょう。

インフレについてもう少し詳しく知りたい人は下記の記事がおすすめです。インフレになる仕組みを会話形式でわかりやすく解説しています。
またアメリカの株価指数について詳しく知りたい人は、先ほど紹介したインデックス投資の記事をご覧ください。
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お金の価値って一体何?インフレとデフレについて正しく理解しよう!
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お金を守るための知識①:所得控除の理解

覚えておきたいお金を守るための知識の2つ目は所得控除の理解です。
所得控除とは簡単にいうと税金を安くするための制度になります。
これらをある程度理解しておくとお金を守ることに繋がります。
給料をもらっている人が多いと思いますが、給料に対して所得税や住民税がかかります。
実際にこれらの税金を計算する時は給与の金額のみで計算するのではなく、その人の家族構成や支払っている保険料などを考慮して税金の金額が決まります。
ざっくりとした計算式は以下の通りです。
給料の金額−給与所得控除(給料の金額に応じて計算)−所得控除=課税所得

所得税や住民税の計算方法や所得控除について、もっと詳しく知りたい方は下記の記事をご覧下さい。
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【年末調整も安心】給与所得者の所得税の計算の手順と計算方法について徹底解説!
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住民税ってどうやって計算されているの?所得税との計算の違いについても解説!
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税金はこの課税所得の大きさで計算されるので、この金額が小さくなればなるほど税金が安くなるということです。
給料の金額を自分でコントロールすることはできませんが、実は所得控除は人によってはある程度コントロールすることができるのでそれを解説していきたいと思います。
所得控除の種類として以下のものがあります。
所得控除
・基礎控除
・配偶者控除
・配偶者特別控除
・扶養控除(一般扶養・特定扶養・老人扶養・同居老親族扶養)
・ひとり親控除
・寡婦控除
・勤労学生控除
・障害者控除(障害者・特別障害者・同居特別障害者)
・社会保険料控除
・小規模企業共済等掛金控除
・生命保険料控除(一般・介護・個人年金)
・地震保険料控除
・雑損控除
・医療費控除
・寄付金控除

いっぱいありすぎて覚えられないのねん、、。
ここでは、各所得控除については詳しくは解説しませんが、所得控除には人に関する控除と生活に関する控除に大きく分かれます。
人に対する控除として、たとえば奥さんや子供がいる場合には、配偶者控除や扶養控除といった控除を使うことができます。
また誰でも使える基礎控除というものもあります。

所得税の場合、基礎控除は最高48万円の控除、配偶者控除は最高38万円の控除が使えます。
そして、生活に関する控除として年間の払った社会保険料を控除できる社会保険料控除や年間の医療費が10万円を超えた場合に使える医療費控除などがあります。
この中で特に覚えていただきたいのが、所得控除の一覧で赤字にしている小規模企業共済等掛金控除と寄付金控除です。
なぜこの2つを覚えてほしいかというと、この2つは国が用意したお得な制度を利用することで基本的には誰でも控除を受けることができるからです。
2つの制度とはiDeCoとふるさと納税を利用することで控除を受けることができます。
iDeCoは、先ほどの要約で説明しましたが、毎月一定額の保険料を支払って投資する制度なのですが、この支払った保険料の全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となり、かなりの節税効果を期待できます。
そして、iDeCoで運用する金融商品は自分でカスタマイズすることができるので、例えばS&P500に連動する商品を取り入れることで、将来のリターンも期待できます。
ふるさと納税もお得な制度で、簡単にいうと自分の好きな地域に寄付することで、実質2000円の負担でその地域の特産品をもらえる制度です。
この寄付した金額が寄付金控除の対象になります。
ふるさと納税について詳しく知りたい方は別の記事で紹介していますので、是非そちらをご覧下さい。
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ふるさと納税の計算方法や税金の関係性について徹底解説!ふるさと納税のおすすめ餃子も発表!
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この2つの控除は是非とも覚えておいてほしいです。また、収入が高い人ほど節税の効果も大きくなります。

収入が高い人だと、ふるさと納税で数十万円以上の特産物を2000円で手に入れることも可能になります。
全ての所得控除を覚えるのは難しいかもしれませんが、こういった制度があるということを知っているだけでお金を守る力を高めることができます。
この本でも書かれていますが、控除を制するものは節税を制します。
最後に所得控除のイメージしやすいように所得税の計算フローチャートを下記に掲載しておきます。

お金を守るための知識③:社会保険制度の理解

覚えておきたいお金を守るための知識の3つ目は社会保険制度の理解です。
私達が加入している社会保険には病気や怪我をした時、出産、死亡時の給付、老後の年金などさまざまな給付制度があります。
しかし、その制度を知らないと、利用できる状態であっても給付金をもらえない場合があります。

勝手にもらえるのではないの?

実は社会保険制度のほとんどは、自分で申請しないとその給付金はもらえないんだよ。
つまり、社会保険の制度を最低限理解しておかないと、せっかくの給付金がもらえないということもあり得るのです。
そして、理解していないということは、病気や怪我になった時に不安になってしまい、必要のない民間の保険に加入してしまうケースもありえます。
民間の保険というのは、本来、公的の社会保険制度での給付等が不足する場合に加入するものだと思います。
しかし、社会保険制度の内容を知らず、保険のセールスに誘惑され、なんとなく加入してしまう人もいるのではないでしょうか?
そういったことを防ぐことで、無駄な支出が減りお金を守ることになります。
そして、日本の社会保険制度は世界各国と比べてもかなり優秀で手厚い保障を受けることができます。
例えば、高額療養費という制度を使えば、1ヶ月の病院代が100万円かかったとしても、制度の利用で10万円以内におさえることができます。

高額療養費制度について詳しく知りたい方は下記の記事をご覧下さい。
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100万の医療費が10万円以内に!高額療養費制度を理解しよう!国保と健保の違いも解説!
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他には、出産した時には、約40万円程度の出産一時金と、出産のために会社を休んでいる時は産前42日前から産後56日の期間まで1日あたり給料の約3分の2がもらえる出産手当金をもらうことができますし、怪我をして会社を4日以上休んだ時は1日あたり、給料の約3分の2がもらえる傷病手当金もあります。
失業した時には、失業手当がもらえたり、再就職した時には一時金で再就職手当という給付金がもらえたりすることだってあります。
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失業手当を多くもらう方法やもらえない場合ってあるの!?仕組みを理解して失敗しないようにしよう!
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年金も老後の年金だけでなく、障害を負った時にもらえる障害基礎年金や障害厚生年金、遺族が死亡した時にもらえる遺族基礎年金や遺族厚生年金もあります。
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年金についての最低限の知識を備えよう!3つの年金についてわかりやすく解説!
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このように、日本の社会保険制度は多くの給付制度がありますので最低限のことを理解してお金を守る力を向上させましょう。
お金を守るための知識④:4%ルールを理解

覚えておきたいお金を守るための知識の4つ目は4%ルールの理解です。

4%ルールって何?
4%ルールとは1998年にアメリカのトリニティ大学の研究で発表された資産運用の取り崩しルールのことです。
結論を言いますと、運用した資産を取り崩す時に毎年4%なら資産は枯渇しないというルールです。
例えば1000万円の資金があってその4%は40万円になります。
これを25年間で均等に取り崩すと、1000万円は0円になってしまいます。
しかし、あるやり方をすると、資金は枯渇するどころか、取り崩しを始めた資産額よりもほとんどの人が増えているという結果が出ています。

なんで増えるの?
あるやり方という条件が資産運用しながら取り崩すという方法です。
このルールの理屈としては、アメリカの株の成長率はだいたい平均で7%ぐらいあって、平均的な物価上昇率(インフレ率)が3%だとした場合に、7%の株価成長率から物価上昇率の3%を差し引くと4%になるので、理論上は資金は永久に枯渇しないということになります。
つまりこのルールを使うことにより、仮にiDeCoや積立NISAでアメリカのインデックス指数に連動する投資信託を買い、長期に渡って運用していき、それを将来取り崩す時にこの4%ルールを使うことで、これまで運用してきた資産を枯渇させることなく取り崩せるということになります。
この4%ルールが発表されたのあとにリーマンショックやドットコムバブルなどで株価が大暴落しましたが、研究の期間を2009年まで伸ばしたとしてもこのルールはちゃんと通用し、96%の人がむしろ増えたという結果になりました。
そして、2020年でもこのルールは有効であると言われています。

このトリニティ大学で発表された論文では、株式50%と債権50%として取り崩しています。
2020年に新たに発表されたデータでは、定額で4%で30年間、取り崩した場合には成功率が90%未満になりましたがと取り崩し率を3.5%にすると98%以上の成功率となりました。
また定額でなく定率で取り崩すようにするとさらに成功率が上がると言われています。

定率?
定率で取り崩すとは、毎年の資産残高に対して取り崩しの率をかけることを言います。
先ほどの例だと仮に1000万円の金融商品がある場合だと、その4%である40万円を毎年定額で取り崩す方法でしたが、定率で取り崩しの場合は、毎年の残高に応じて4%を取り崩すので取り崩し額も毎年変動します。
例えば、1年目は1000万の4%で40万円となり、定額の場合と同じですが、2年目から定率の場合は取り崩し額が変わってきます。
仮に、持っている金融資産が40万円を取り崩した後に1年で年利5%の上昇があったとします。そうすると1年が経過した時の残高は1008万円(960万円×1.05%)になります。
そうなると2年目の取り崩し額は40万3200円(1008万円×4%)になります。
逆に持っている金融資産が1年で年利マイナス5%の場合は、1年が経過した時の残高は912万円(960万円×95%)になり、取り崩し額は36万4800円(912万円×4%)になります。
このように、定率で取り崩すことで、金融資産が値上がりした時は多く取り崩すことができ、値下がりした時は少なく取り崩すことで資金が減少するリスクをかなり下げることができます。
未来永劫この4%ルールが通用するとは保証はされていませんが、お金を守るための知識としてこの4%ルールについては覚えておいて損はないと思います。
お金を守るための知識⑤:投資詐欺について理解

お金の守るための知識の5つ目は投資詐欺の理解です。
投資詐欺と聞くとすごく怖いイメージがありますよね。
しかし、この社会ではこの手の詐欺が非常に多いのが現状です。
その中で、是非とも覚えてほしい投資詐欺がポンジ・スキームという詐欺です。
ポンジ・スキームとは、出資を募集して、その出資により集めたお金で運用をして、その運用益を出資者に配当金として還元するという名目で行う詐欺になります。
名前の由来は、アメリカにチャールズ・ポンジという詐欺師がいて、その人の名前からきています。
イメージしやすいように会話形式でポンジスキームの詐欺を見ていきましょう。
ポンジ・スキームの手口

お客様が10万円を私に預けていただけますと、投資のプロである私が責任をもって運用してその利益を配当としてお支払いします。
毎月2千円を配当でお支払い致しますので、年間で2万4千円の配当金を受け取ることができます。
もちろん元本を保証していますので、一年後に12万4千円がお客様の手元に戻ってきます。

へー。投資のプロなら、安心だね。
しかも元本保証だし、10万円ぐらいならやってみようかな。

ありがとうございます。
それではお客様の大事な資金をお預かりさせていただいて、責任を持って運用させていただきます。
1ヶ月後、、。

お約束の配当金2000円です。
お受け取り下さい。

わーい。本当にもらえたのねん♪
引き続き頼むのねん。
さらに1ヶ月後、、。

お約束の配当金2000円です。
お受け取り下さい。

わーい。また約束通り配当金をもらえたのねん♪
これは間違いないのねん。
友達のニクマンパンタちゃんにも教えてあげよう。
ニクマンちゃんは友達のニクマンパンダちゃんにこの投資について教えてあげました。

えっ!そんな投資があるの!?
しかもニクマンちゃんは配当金を続けてもらっているみたいだし、私もやってみるわ。
ニクマンパンダちゃんもこの投資に申し込み、1ヶ月が経過しました。

ニクマン様、ニクマンパンダ様。
お約束の配当金2000円をお受け取り下さい。

ありがとうなのねん。ニクマンパンダちゃんもちゃんと支払われているみたいだしこの投資はすごいのねん。
噂では、この投資をしている人も結構いて、みんな配当金をもらえているみたいだね。

こんな良い投資を教えてくれてありがとう。

ニクマン様、ニクマンパンダ様にお知らせしたいことがあります。
おかげ様でこの投資サービスが大人気でして、すごい数のお申し込みが殺到しております。
心苦しいですが、さすがにこれだけの数のお客様の対応することが困難になりました。
ですので、今月で新しいお客様の受け入れをお断りし、さらに1年間でこのサービスは終了させていただこうと考えております。

それは残念だけど、しょうがないのねん。

しかし、お詫びと致しまして特別に現状のお客様にだけ、資金を100万円お預けいただけましたら、同じ利回りで1年間継続させていただこうと思います。
ですので、毎月2万円の配当金を受け取ることができ、もちろん1年後には元本を合わせてお支払いします。

これは、最後のチャンスだから逃すわけにはいかないのねん。
これまで、ちゃんと配当金も入ってきていたし追加で100万円を預けるのねん。

私も100万円預けるわ!
1ヶ月後、、。

配当金が支払われていないんだけど、、、。

私もですわ、、。
それに電話で連絡しても繋がらないの。
これがポンジ・スキームの手口です。
手口としてはお客さんから預かったお金は運用などせず、その受け取ったお金をそのまま配当金として支払います。
ですので詐欺師は一切お金を使わずに、配当金を支払ったといういう事実を作ることができます。
そして、お客さんを信用させ、大きなお金を預けるように仕向け、最後には音信普通になり大金を奪っていきます。
ポンジ・スキームは今もなお、色んな所で行われておりお金を守るためにもこういった詐欺に十分気をつける必要があります。
一番大切なことは、自分がよくわかっていない投資を絶対にしないことです。
ポンジ・スキーム以外にも、高額な手数料を取る投資案件や、絶対に儲かるといって価値のない情報商材を売りつけてくる悪い人達もいます。
こういったものに騙されないためにも、よくわからないものには手を出さないようにしましょう。
投資詐欺からお金を守るためにも、最低限の投資の相場観などを把握しておく必要があります。
この本にも書いてありますが、投資の神様と言われるバフェットさんという世界一の投資家でさえ、投資の成績は年利20%程度ですので、それ以上の利回りを持ちかけてくる投資は詐欺だと思って間違いないです。
高配当と呼ばれる配当金でさえ、約3%〜5%なのでそれを超える年利率は疑ってもいいと思います。
時代が進化して新しいものが誕生するように、詐欺も進化して新しい詐欺手法が誕生していきます。
ですので、日ごろからお金に関する情報をキャッチして知識を取り入れ、お金を守る力を向上させていくことが大切です。
まとめ:お金の守り方を学ぶことで人生が豊かになる
それでは、この記事のまとめに入ります。
まとめ
・「貯金すらまとめにできていませんが この先ずっとお金に困らない方法を教えてください!」はお金の守り方について体系的に学べる漫画でわかりやすい本である
・インフレとはモノの価値が上がってお金の価値が下がることで、世界的に2%のインフレを目指しているため貯金だけだとお金の価値が減っていく可能性がある
・所得控除を理解することで、税金を少なくすることができiDeCoやふるさと納税をすることで税金を安くすることができる
・日本の社会保険制度は優秀であり、高額療養費制度、出産に関する給付、傷病手当金などを理解することで余分な民間保険の加入を防ぐことができる
・4%ルールを実践することで、運用した資産を枯渇させないことができる
・ポンジ・スキームなどの投資詐欺からお金を守るためにも、自分が理解していない投資案件には手を出さないようにし、年利率20%以上の投資商品は詐欺で間違いない
いかがでしたでしょうか?
お金を守る知識は、人生を豊かにするためには誰であっても必要なことだと思います。
お金を守ることで、大切な家族を守ったり、やりたいことにチャレンジできたり、人生の選択肢を増やすことができます。
学校や社会人になっても、お金の知識を学ぶ機会が少ないのが今の現状です。
だからこそ、お金について真剣に向き合う必要があると思います。
お金を貯めるだけでなく、お金の知識も貯めていく必要があります。
それを叶えてくれるのが、この「貯金すらまとめにできていませんが この先ずっとお金に困らない方法を教えてください!」の本だと思います。
何より、漫画でわかりやすく解説してくれるので必要なお金を守る知識がスーッと入ってくるはずです。
今回の記事ではまだまだ紹介しきれていないお金を守る知識が盛りだくさんなので、もっとお金の知識を学びたいと思われる方は是非とも本書を手に取って下さい。
この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。