こんにちわGYOUZAです!
GDPという言葉は、普段ニュース等で頻繁に耳にすると思います。
GDPとは何なのかと聞かれた時に、正確に答えられない人もいるのではないでしょうか?
今回はこのGDPについてわかりやすく解説していきます。この記事を読むことでGDPの基本的な考え方を学び、ニュース等で聞いた時にも理解力が深まると思います。
それではいきましょー
GDPってそんなに大事なの?


GDPはとても大事な指標だよ。この指標によって国の経済の状況を把握でき、GDPの変化によってその国の成長率や今後の政策も決まるんだよ。
この記事を読むと分かること
GDPの考え方を正しく理解できる
GDPに含まれるものと含まれないものの区別ができる
GDPとは

GDPは付加価値の合計額
中学生の時に習ったと思いますが、GDPは国内総生産とも言われています。
言葉だけを聞くと、国内で生産された量の合計だと思われるかもしれません。
しかしそれだと正解とは言えません。
国内総生産GDPとは、一定期間内に国内で生産された付加価値の合計のことを言います。
以前も聞いたけど、付加価値ってもうけのことだっけ?


そう!よく覚えていたね。以前のインフレとデフレの記事で少しだけGDPについて書いて、付加価値とはもうけのことだと説明したよね。例えば、肉まん屋さんの場合に、売上が100円で仕入代が50円だともうけが50円になり、これが付加価値にあたるんだよ。
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では、例を出してGDPについてもう少し深く見ていきます。
例えば、スーパーで販売されているパンの付加価値の合計がどうなるかをみてみましょう。
先ほど付加価値はもうけだと理解しましたね。
たとえば、スーパーのパンが200円で販売されているとします。
仕入の値段が150円だとした場合、付加価値は50円(200円-150円)になります。
しかし、この時点でのGDPは実は販売価格の200円がGDPになるのです。
どうゆうこと?付加価値は50円だからGDPは50円じゃないの?


付加価値が50円なのは間違ってないよ。もう一度GDPの概念を見てみようか
「GDPとは、一定期間内に国内で生産された付加価値の合計である。」
最後に付加価値の合計と書いてますね。つまり付加価値を合計したものをGDPというのです。
余計分からなくなってきたぞ

各工程の付加価値を足していく
付加価値の合計というのは、このパンが販売されるまでさまざまな工程があると思うのですが、この各工程で発生したもうけを最終時点で合計したものがGDPになるのです。
パンというのはもとをたどれば、小麦が原材料になっているはずです。
小麦は通常は農家が生産しています。
そのあと、パンを作る為にパン工場が農家から小麦を買い取ってパンを生産をします。
そして、今度はスーパーがパン工場からパンを仕入れて、パンを販売します。
これがパンを販売するまでの工程になります。
この各工程で発生したもうけがGDPになるのです。
ですので、最終の販売価格がGDPに一致することになります。
では、分かりやすく数字を使って説明してみましょう。
①農家が小麦を100円分生産
【付加価値は100円(100円-0円)】
↓
②パン工場が農家から小麦を100円で仕入れ、その小麦でパンを150円分生産
【付加価値は50円(150円-100円)】
↓
③スーパーがパン工場からパンを150円で仕入れ、そのパンを200円で販売
【付加価値は50円(200円-150円)】
以上により付加価値の合計は200円になる。
【①の付加価値100円+②の付加価値50円+③の付加価値50円】
さらに図解するとこんな感じです↓

お分かりいただけましたでしょうか?
各工程の付加価値を足していったものがGDPになるので、最終の売上と一致することになります。

最終の売上と一致しますが、GDPはあくまでも付加価値の合計と覚えておいて下さい。
GDPに含まれるもの含まれないもの

代金の受け渡しがあるかどうか
では、続いてGDPに含まれるもの含まれないものをみていきましょう。
その前にGDPは市場で取引されるもので市場価格表示があることを原則としています。
どうゆうこと?


簡単にいうと代金の受け渡しがある取引かどうかってことだよ。
例えば、家事労働は代金の受け渡しがないためGDPには含まれません。しかし、家事労働サービスは代金の受け渡しのあるサービスであるためGDPに含まれます。
他にも家で自分で散髪する場合や親に散髪してもらう場合はGDPには含まれませんが美容院や散髪屋に行って髪を切るの場合にはGDPに含まれます。
何となくわかってきたぞ。

原則的な考え方は上記の例で大丈夫ですが、実は例外的な取り扱いもあるのでみていきましょう。
代金の受け渡しがあるがGDPに含まれないもの
まず、原則的な考えでは代金の受け渡しがある場合はGDPに含まれますが、なかにはGDPに含まれないケースがあります。
それは株価の上昇等によって得た利益はGDPに含まれません。
理由は生産活動によって生み出された価値ではないからです。
つまり、付加価値を生み出すには生産活動が必要なのですが、それがないため株価の上昇等の利益はGDPに含まれないということです。
代金の受け渡しはないがGDPに含まれる
次はさっきと逆で、代金の受け渡しはないけれどGDPに含まれるものがあります。
大きく3つあり、それは以下の通りになります。
代金受け渡しがなく含まれるもの
❶持ち家の家賃
❷農家の自家消費
❸公共サービスの提供
まず❶の持ち家の家賃ですが、持ち家ということは家賃が発生しません。
ですので、代金の受け渡しがない状態になります。
しかし、家というものは居住スペースという付加価値を生み出しています。
付加価値を生み出しているということは、GDPに含めなければなりません。
そこで、この持ち家を第3者に貸し出し、家賃収入を受け取っていると考えます。
そして、さらにこの家を借り直して家賃代を第3者に支払いをしていると仮定してGDPに含めます。
図解すると以下のようになります。
またGDPに含める金額は、自分の家と間取りや広さが同じぐらいの家の賃貸料をベースにしてGDPに加えます。

例えば、自分と同じような家が近所で10万ぐらいで賃貸されていた場合には、持ち家は10万の賃貸料としてGDPに加えます。
次に❷の農家の自家消費ですが、例を出すと、自分自身で米を生産し、自分自身でその米を食べる場合などが該当します。
この場合も代金の受け渡しが発生していません。
しかし、自分自身で作って食べる場合でも、お米を生産した付加価値を生み出しているのでGDPに含めることになります。
考え方は、持ち家の場合と同じで、自分で生産した米を誰かに売って、それを買い戻すと仮定します。
ですので、例えば1万円分の米を作って、それを自分で食べた場合は1万円がGDPに加えられるということです。

持ち家や農家の自家消費はあくまでも仮定で価格の価値を決めており、その価格のことを帰属価格と言います。
3つ目は公共サービスの提供ですが、これは警察や消防などの公共サービスのことになります。
基本的に公共サービスは税金で負担されるので無料のサービスになるので代金の受け渡しが発生してません。
しかし、国民の生活への与える影響が大きいためGDPに含めることになっています。
では、どうように含めるかというと、公共サービスの場合は市場価格や比較する価格もありません。
ですので、実際に公共サービスにかかった費用を計算してGDPに含めます。

公務員の給料や公務上の事務用品などが費用としてあげられるよ。
あとがき
いかかでしたでしょうか?今回はGDPの基礎的な内容について解説しました。
ここまでの内容をまとめておきましょう
まとめ
GDPは各工程の付加価値を合計したもの
家事労働や自宅の散髪はGDPに含まれない
家事労働サービスや美容室はGDPに含まれる
株価の上昇等の利益はGDPに含まれない
持ち家の家賃・農家の自家消費や公共サービスはGDPに含まれる
GDPは本当に奥が深くさまざまな見かたをすることができます。
名目GDPや実質GDPなど物価の変動率を考慮したり除いたりして見る方法もあります。
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今回は生産面からGDPを見ましたが、他に所得からの視点と支出からの視点でもGDPを見ることができます。
興味のある方は、GDPをさらに深く見てみるとおもしろいと思います。
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今回の記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
それではよい一日を!
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