マーケティング

【ブランド採用戦略】ブランドの種類と製品戦略についてわかりやすく解説!

2021年9月18日

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ニクマン

買い物に行くとたくさんのブランド名があるけれど、企業はどんな戦略をしているの?

こんなお悩みを解決いたします!

本記事を読むとわかること

ナショナルブランドとプライベートブランドの違いについて分かる

5つのブランド採用戦略について分かる

各ブランド戦略の活用方法について分かる

本記事の信頼性

ぎょうざ (@gyouza_maney)

この記事を書いている僕は、経営に関する資格を多数保有しており、現在は複数の会社を経営しております。

これを読まれている読者さんも、日常生活の中で良く買い物をすることが多いと思います。

安い買い物もあれば高い買い物もあると思います。

買い物をする時の基準として、商品のブランド名を見て買い物している人も多いのではないでしょうか?

実はこのブランド名ですが、製品戦略として多くの種類があるのです。

今回の記事を読むことでブランド名の種類やの製品戦略について学ぶことができますので最後までお付き合い下さい。

それではいきましょー

ブランド使用者の分類

ブランドの種類の中で使用者によってブランドが区別されているものがありますのでそれについて説明していきます。

それは以下の2つになります。

ナショナル・ブランド
プライベート・ブランド

ナショナル・ブランド【NB】

ナショナル・ブランドNational Brand)は頭文字をとってNBとも言われ、商品の生産者であるメーカーがその自社の製品に付与するブランドのことを言います。

例えば、コカコーラ、キッコーマンの醤油、日清のカップヌードルなどが該当します。

どの商品もスーパーなどの商品棚で見かけることも多いと思います。

ナショナル・ブランドの商品は、メーカーは販売する時には卸業者を挟んで小売業者に買い取ってもらうか、直接小売業者に商品を買い取ってもらい販売する方法があります。

メリットは知名度が高いため、お客さんに購入されやすいことが特徴です。

一方デメリットは、商品を販売するために多額の宣伝広告費が必要になったり、卸売業者への支払い手数料などが必要になることが考えられます。

ぎょうざ

ナショナルとは「全国の」という意味にもなるので、全国的に認知されているブランドと覚えるとわかりやすいと思います。

プライベート・ブランド【PB】

プライベート・ブランドPrivate Brand)は、頭文字をとってPBとは言われ、本来は商品を企画したり生産したりしない小売店や卸売業者が企画して、独自のブランドを付与するものを言います。

例えば、コンビニのセブンイレブンで販売されているセブンプレミアムやスーパーのイオンで販売されているトップバリュなどが該当します。

セブンプレミアム

トップバリュ

出典:株式会社セブン&アイホールディングスHP イオントップバリュWikipedeiaより

ナショナルブランドと違う所はメーカーが表に出ないことです。

通常、小売業者や卸業者はメーカーから商品(ナショナルブランドの商品)を仕入れて商品を販売します。

しかし、プライベートブランドは、自分達で企画してブランドを付与するので、製造は違う業者に頼み、それを商品のパッケージにプライベートブランドのロゴなどを印字するだけなので、商品の広告費を抑えることができます

また商品を製造元から買い取るだけなので、中間業者も挟まないで仕入れることができるので、通常の商品の仕入れよりも安く仕入れることができます

そのためプライベートブランドは低価格が多い商品が多いのが特徴の一つです。

店内でナショナル・ブランドの商品を自社のプライベート・ブランドの商品を並べて販売した時に低価格である自社の商品が売れやすくなるというメリットがあります。

しかし、デメリットとして商品のトラブルがあった時はメーカーではなく、小売店側が責任をもたなければならない点があげられます。

それでも小売側がメリットの方が大きいので、最近では 小売店側のプライベート・ブランドの商品が増えていっている傾向があります。

セブン&アイホールディングスも戦略的にプライベート・ブランドを活用し、市場で差別化を図っています。

セブン&アイHLDGSのVRIO分析の記事はこちら
市場で生き残れ!VRIO分析で自社の強みと弱みを把握しよう!
ぎょうざ

また、プライベート・ブランドは「ストアブランド」、「オウンドブランド」とも呼ばれます。

ブランド採用戦略(ブランド・ネーム戦略)

ではここからは、ブランド採用戦略について見ていきましょう。

ブランド採用戦略とは、ブランド・ネーム戦略とも言われ、自動車などの製品ラインごとにブランドを付与したり、ターゲット(標的市場)ごとにブランドを付与したりする戦略のことで以下の5つの戦略に分かれます。

ブランド採用戦略

ファミリーブランド
ダブル・ブランド
ブランド・プラス・グレード
個別ブランド
分割ファミリーブランド

ブランド採用戦略は縦軸にターゲットを、横軸に製品ラインを置いて、同質異質かを見ていき、今後のブランド展開や戦略を考えていきます。

これから1つずつ解説していきますが、先にイメージを掲載します。

❶ファミリーブランド【ターゲット:同質/製品ライン:同質】

ファミリーブランドとは、複数の商品やサービスに対してまとめて同じブランド名を付与する時に使う戦略になります。

ターゲットと製品ラインが同質で、個別の製品に対してバラバラに広告や販促をするよりも同じイメージて統一した方がお客さんに受け入れられやすくなります

ですので、どの製品に対しても同じブランド名を付与して消費者に訴求します。

ファミリーブランドは企業名がそのままブランド名となって訴求している企業も多く、コーポレートブランドと呼ばれる場合も多いです。

ぎょうざ

ファミリーブランドとして、ハンバーガーのマクドナルドやバイクのHONDAなどが挙げられます。

❷ダブル・ブランド 【ターゲット:同質/製品ライン:異質】

ダブル・ブランドとは、複数の製品を展開したい時に、全体で統一のブランドを付与しつつ、製品ごとにも個別のブランドを付与する時に使う戦略になります。

ターゲットは同質製品ラインは異質になります。

例えば、ビール会社のキリンが分かりやすい例だと思います。

キリンは、ビールーという製品カテゴリーに対して、ビール、発泡酒、ノンアルコールビールなどの製品を展開しています。

この時に、各製品にキリンというブランド名 (ファミリーブランド) を統一しながら、各製品にも個別ブランド名を付与しています。

ビール製品でキリン一番搾り、発泡酒でキリンのどごし生、ノンアルコールでキリンパーフェクトフリーなどがあげられます。

つまり、ファミリーブランド名に対してさらに製品ごとのブランド名を付与するのでダブル・ブランドと言います。

❸ブランド・プラス・グレード 【ターゲット:異質/製品ライン:同質】

ブランド・プラス・グレードとは、ブランド名は統一で製品ラインは同じであるが、製品のグレードを変えることで顧客ターゲット層を変える戦略になります。

ターゲットは異質製品ラインは同質になります。

例えば、BMWが分かりやすい例だといえるでしょう。

BMWは自動車の名前に数字をつけ、一般層向けにBMW3シリーズ富裕総向けにBMW5シリーズ超富裕層向けにBMW7シリーズといった感じでBMWのブランド名を付与しながら、顧客ターゲットを変えて商品展開をしています。

高いブランド力を活用しながら、複数のターゲット層に訴求できるメリットがあります。

こうした製品戦略をブランド・プラス・グレードと言います。

ぎょうざ

アップルの有名なiphoneも、iphoneProという製品にグレードを付与することで、高価格志向の顧客をターゲットに製品展開をしています。
これもブランド・プラス・グレードの戦略と言えます。

❹個別ブランド 【ターゲット:異質/製品ライン:異質】

個別ブランドとは、企業が製品やサービスを販売する時に、その各製品やサービスにブランド名を付与して、個々の製品ラインに特徴をつけて全面的に訴求する戦略になります。

この場合はターゲットも製品ラインも異質になります。

例えば、ネスレという会社では、コーヒーやチョコレートを販売していますが、コーヒーには「ネスカフェ」というブランド名を付与して販売し、チョコレートには「キットカット」というブランド名を付与して、各製品としてのブランドを訴求しているところが特徴的です。

つまり、ターゲット層もコーヒーの顧客とチョコレートの顧客は違うし、製品ラインもコーヒーとチョコレートでは違います。

こうした製品戦略を個別ブランドと言います。

ぎょうざ

一般的に消費者はネスカフェとキットカットの会社が一緒だと思わないので、個別ブランドの戦略では、企業のブランド力より商品のブランド力の方が認知されやすいです。

❺分割ファミリーブランド【ターゲット:中間/製品ライン:中間】

分割ファミリーブランドは、製品ラインもターゲットが中間程度の場合に採用される戦略です。

製品ライン群の共通性に着目し、製品ごとにいくつかのグループ分けをして、複数のファミリーブランド名を付与します。

例として、旧松下電器産業がこの戦略を採用していました。

製品ラインごとに白物家電は「ナショナル」デジタル家電は「パナソニック」オーディオ家電は「テクニクス」といった感じでブランド名を付与していました。

この戦略は既存のブランドイメージを保持したまま、違うブランドで独自に展開ができるため複数の売上を確保しやすい反面、各ブランドごとに広告宣伝費などのコストがかかりやすいデメリットもあります。

ぎょうざ

アパレルのファーストリテイリング社がユニクロとGUというブランド展開しているのも、この分割ファミリーブランドと言えます。

まとめ:ブランド採用戦略を活用し差別化を図る

いかがでしたでしょうか?

多くの企業が、試行錯誤しながらブランド採用戦略を行い、他社との差別化を図っています

他にもブランド名と製品カテゴリーに分けて行うブランド戦略もあります。

今回のブランド採用戦略とうまく組み合わせることでさらなる差別化が図れる可能性があるので気になる方は下記の記事をご覧下さい。

ブランド戦略の記事はこちら
商品にブランド力をつけ他社との差をつけよう!ブランド戦略について

それでは、今回の記事のまとめに入ります。

まとめ

ブランド使用者の種類としてナショナル・ブランド、プライベート・ブランドの2つ
ナショナル・ブランドメーカーがその自社の製品に付与するブランドプライベート・ブランドは卸業者や小売業者が独自で付与するブランド
ブランド採用戦略ファミリーブランド、ダブル・ブランド、ブランド・プラス・グレード、個別ブランド、分割ファミリーブランドの5つ
ファミリーブランドターゲットも製品ラインが同質である
ダブル・ブランドターゲットが同質製品ラインは異質である
ブランド・プラス・グレードターゲットが異質製品ラインは同質である
ブランド・プラス・グレードターゲットが異質製品ラインは同質である
個別ブランドターゲットも製品ラインも異質である
分割ファミリーブランドターゲットも製品ラインも中間程度である

普段の買い物では、多くのブランドを目にすることは多いですが、企業がさまざまな戦略で商品を展開していることについてあまり意識がいってなかった人も多いのではないでしょうか。

ブランド採用戦略は大企業だけではなく、中小企業や個人主の方でも活用できるので今回の記事を少しでも参考にしていただければ嬉しいです。

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  • この記事を書いた人

ぎょうざ

餃子を愛する社労士×CFP×経営者【経歴】体操競技一筋で大学卒業▶社会経験なしで経営者▶知識のなさにあせり経営やお金に関する資格を取得▶3社経営&ブロガー 【保有資格】 社労士/CFP/FP1級/簿記1級/ペット葬祭ディレクター1級/体育教諭免許/運行管理者/衛生管理者/損保募集人資格/等

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