こんにちわ!GYOUZAです。
みなさんはブランドと聞いて何を思い浮かべますか?
「ルイヴィトン」・「グッチ」・「シャネル」など有名で高級なものを連想する人も多いのではないでしょうか。それ自体は間違っていません。しかし、ブランドとは実はとても奥が深いものなのです。
多くの企業もこのブランドのパワーを使ってさまざまな戦略をたてています。今回はブランドの意味や戦略について解説していきたいと思います。
それではいきましょー

しょちょー肉まんを販売する会社が増えてきて肉まんが売れなくて困ってるよー

なるほど、それはニクマンちゃんの肉まんのブランド力が弱いのが原因だね。

ぶらんど? ぼくは貧乏だから高級なものなんて買えないよ

ブランド=高級っていうことではないんだよ。今日はブランドについて説明するね!
本記事を読むとわかること
ブランドについての本当の意味を理解できる
商品の特徴を生かしたブランド戦略について理解できる
大手企業のブランド戦略について理解できる
本記事の信頼性

GYOUZA (@gyouza_maney)
この記事を書いている僕は、経営に関するの多くの資格を保有しており、現在は複数の会社を経営しております。
ブランドとは

他社と自社の製品やサービスを識別させるもの
ブランドとは、アメリカのマーケティング協会では「個別の売り手もしくは売り手集団の財やサービスを識別させ、競合他社の財やサービスと区別するための名称、言葉、シンボル、デザイン、あるいはそれらを組み合わせたものである。」と定義しています。

どうゆうこと?

簡単にいうと、誰かがニクマンちゃんの会社の肉まんを購入するときに、他社の肉まんではなく、ニクマンちゃんの会社の肉まんであると認識できるかどうかってことだよ。
井村屋の肉まんとかみんみんの餃子などがそれに該当するね。

学校の帰りに井村屋の肉まんによくお世話になったのね
つまり、ブランドとはある製品やサービスを購入しようとする消費者や企業が、売り手の製品やサービスを他社のそれと識別するためのものということです。
わかりやすく言うと、消費者が製品やサービスの価値に共感し、ファンになっている状態です。
ここでお気づきの方もいらっしゃるかもしれません。
実はブランドは企業だけが作り出すものではありません。
製品やサービスを購入する消費者の頭の中に、「この企業の製品じゃないと嫌だ」とか「このサービスは、他社とは違う」とイメージしてもらって初めて、ブランドとして成り立つわけです。
ブランドとは消費者と企業で作り上げていくものです。
さらに、ブランドは高級なものだけではなく、安価なものにもお客様に認められればブランドとしての価値を見出すことができます。

ぼくの会社の肉まんじゃないとダメだってお客様に思わせたらいいんだね。
だったらもうこの肉まんなしでは生きていけないと思える何かを混入して依存させたらいいんだね。

こらー!なんか危ないこと考えていない!?
言い方を考えなさい!他社との差別化が大事だってことだよ。

ごめんなさい。差別化大事♪
ではこのブランドを高めていくにはどうしたらいいのでしょうか?
次はブランディング、すなわちブランドマネジメントについて説明させていただきます。
ブランド・マネジメント

ブランド・マネジメントとは、企業がみずから保有するブランドの価値や企業自体の価値を高めるためのに分析し、計画を立て改善していくことをいいます。
分析するためには、内部環境や外部環境を把握することも大切になります。
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SWOT分析を理解して自分の事業や会社を守り成長させよう!
その中でブランド名、ブランド戦略など、ブランド力を高めるために理解しておくことがあります。
それを解説していきたいと思います。
ブランド名
企業がブランディングを行う時に製品にブランド名をつけます。
ブランド名は高級品から日常品までさまざまの製品に名前がつけられています。
例えば、車ならハリヤーやクラウン、プリウス、ベンツ、バックならルイ・ヴィトン、グッチ、シャネル、洗濯洗剤ならアタック、アリエール、ボールドなど日々生活をする中でたくさんのブランド名にふれていることが分かりますね。
そしてこのブランド名はいくつかのカテゴリーに分けられ、以下のとおりです。
ブランド名のカテゴリー
①商品機能を示すもの
②企業、創業者を示すもの
③商品機能を間接的に示すもの
④商品機能とまったく関係ないもの
具体例を出してみましょう
商品機能を示すものとして、ライオンの「キレイキレイ」があります。
主にハンドソープやボディーソープなどのシリーズにつけられている名称ですが、キレイキレイから連想できるように手や体をきれいにする機能をそのまま名称にしています。

じゃあ、僕の肉まんのブランド名は「ホッカホッカ」にしようかな
次に企業、創業者を示すものとして自動車の「ホンダ」やタイヤの「ブリジストン」などが挙げられます。どちらも創業者の名前をブランド名としています。

ブリヂストンは創業者の名前じゃないんじゃないの?そんな名前の人いるの?

実は、ブリヂストンの創業者は石橋さんという方で、石は英語でストーンで橋はブリッヂでそれを逆にするとどうなる?

ブリヂストンになるやないかー!おしゃれでかっこいい♪
次に商品機能を間接的に表すものとして、柔軟材の「ハミング」があります。
これは洗濯の度に繊維が硬くなるのをハミングの柔軟材を使うことで、繊維が柔らかくなる気持ち良さを間接的に表しています。

他に洗剤のアタックは、汚れにアタックしてきれいにするという間接的な意味を表しています。
最後に商品機能とはまったく関係ないものとして、ビールの麒麟やライオンなどがあげられます。
このようにブランド名は日常の生活の中に浸透しており、ブランド名から製品や企業を連想しているかが分かりますね。
つまり、消費者が製品やサービスに対して持っている価値や信頼を表しています。
ですので、企業にとって製品やサービスのブランド化は大事なものだということが分かります。
ブランド戦略
では、実際にブランド名を使って戦略を立てるときについて解説をしていきたいと思います。
たとえば、企業が新たな製品を市場に投入する際に、既存製品で使用しているブランド名を用いるのか否か、また、その製品が既存の製品と同じカテゴリーなのかどうかによってブランド戦略はライン拡張、マルチブランド、ブランド拡張、新ブランドという4つの戦略に分類されます。
イメージしやすいように先に図を掲載します。

ライン拡張
既存の製品カテゴリーにブランド名をそのまま使って、風味、形、色、原材料や容器のサイズなどを変えた新商品を導入することです。
たとえば、カルビーの「ポテトチップス」やネスレの「Kit Kat」などがあげられます。
ポテトチップスでいうと、「うすしお・のりしお・コンソメパンチ」などの種類があったり、容量のサイズもバリュエーションが豊富です。
Kit Katはチョコレートの種類を甘いものからビターのものまで、さらに期間限定でさまざまな味のチョコを販売しています。これがライン拡張になります。
それでは、ライン拡張のメリットとデメリットをあげてみましょう。
メリット
●比較的低コスト・低リスクで新製品を投入可能
●ブランド名が認知されているため、最初から売れる可能性が高い
デメリット
●製品が増えすぎた場合に既存ブランドが持つ意味を失わせる可能性がある
●カニバリーゼーション(自社製品間の共食いのリスク)を起こす可能性がある

かにばりーぜーしょん?

何や。わしのこと、よんだか?

嫌味ガニくんのことじゃないよ。
カニバリーゼーションとは、簡単にいうと新商品を投入することで自社の商品の売上を奪うことです。
たとえば、通常の餃子を先に販売していて、売上がもともと1日100食だったのに、新製品のカレー味の餃子を新発売したことで、もともと売れていた餃子の売上が80食に減ってしまった場合などが考えられます。
マルチブランド
続いてマルチブランドについて説明します。
マルチブランドは、自社がすでに持つ製品カテゴリーと同じカテゴリーに新しいブランドを加えることをいいます。
たとえば、トヨタ自動車が同じ自動車のカテゴリーでTOYOTAとLEXUSを展開させていることや、ファーストリテイリング社がアパレルのカテゴリーでユニクロとGUを展開していたり、P&Gが衣服用洗剤のカテゴリーのアリエールとレノアを展開していたりします。
他にも色々ありますが、多くの企業がマルチブランドの戦略をおこなっています。
それではメリットとデメリットをみていきましょう。
メリット
●その製品カテゴリーでシェアを拡大でき売上の向上が見込まれる
●ブランドスイッチしやすいお客さんを自社内にとどめることができる
デメリット
●カニバリーゼーション(自社製品間の共食いのリスク)を起こす可能性がある
●広告宣伝などの営業活動が分散してまい、お客さんへの訴求が希薄化する。

ぶらんどすいっち?

ブランドスイッチとはお客さんが、何かをきっかけに今まで使っていた製品を他の会社の同じ製品に乗り換えてしまうことだよ。

ぼくの肉まんを見捨てないでー
ブランド拡張
次にブランド拡張について説明します。
ブランド拡張は、すでに成功したブランド名を使って、新製品や改良製品を新しいカテゴリーに投入することです。
たとえば、自動車メーカーとして有名な本田技研工業ですが、自動車市場で確立した「ホンダ」のブランドを活用し、オートバイや船舶エンジン、スノーモービルや芝刈り機など新しいカテゴリーに製品を展開しています。
他にも富士フィルムは写真フィルムで有名ですが、ヘルスケアや化粧品でブランド拡張で成功しています。
既存の事業の関係のないカテゴリーでも、技術力の高さなどの強みをうまく活用して成功している企業はたくさんあります。
出典:Hondaホームページ
それではメリットとデメリットをみていきましょう。
メリット
●新製品がすぐ消費者に認知され、ハロー効果が期待できる
●広告宣伝費を節約できる
デメリット
●失敗した場合には、他の製品の評価が下がり、悪影響を与える可能性がある
●ブランドの希薄化のリスクがある

はろー効果?

ハロー効果とは、1つ良い所があるとその特徴に引っ張られて他の部分も良いとはずだと思うことです。
ですので、ブランド拡張でブランド力が高いと自分自身で、新製品も良いはずだと思い込む傾向があるということだよ

なるほどー。じゃあ、ぼくのことを好きな人は、勝手にぼくの他の部分もすばらしいって思いこむことってことだね。
新ブランド
最後に新ブランドについて説明します。
新ブランドは、新しいカテゴリーに新製品を出す場合に新しいブランドを立ちあげることです。
たとえば、資生堂は自社のブランドが海外では知名度が低いので、資生堂というブランドは使わず「L’ eaud'Issey」という香水市場に新しいブランドとして立ち上げました。
他にも花王もシャンプーの「メリット」・石鹸の「花王ホワイト」・化粧品の「ソフィーナ」など多くのカテゴリーに新ブランドとして立ち上げています。
では、メリットとデメリットを見てみましょう。
メリット
●新市場の開拓ができ売上規模の拡大が図れる
●既存のブランドの影響を受けにくく、多様な戦略がたてやすい
デメリット
●導入コストが大きく、時間がかかる
●新しい市場なのでノウハウがない場合に失敗するリスクがある

僕も肉まん以外のカテゴリーに新しいブランドを立ち上げようかな。

ニクマンちゃんはまず、自分の肉まんのブランド力をあげる努力をしようね。
まとめ:差別化を図りブランド力を高める
いかがでしたでしょうか?
ブランド戦略というのは、とても奥が深いものになります。
今回の内容を、まずはしっかりと、自分の中の知識として定着していただけたらと思います。
他にもブランド採用戦略といった、独自のブランド名の付与による差別化を図り、他社との競争優位性を獲得する戦略があります。
今回のブランド戦略と組み合わせることでブランド力を更に高めることができると思います。
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【ブランド採用戦略】ブランドの種類と製品戦略についてわかりやすく解説!
それではまとめに入りましょう。
まとめ
ブランドとは自社の製品やサービスを識別させるもの
ブランド・マネジメントとはブランドの価値を高めるため改善していくこと
ブランド名は、商品機能、企業、間接的な商品機能、価値や信頼などを示すものがある
ブランド戦略は、ライン拡張、マルチブランド、ブランド拡張、新ブランドの4つに分類
ライン拡張は、ブランド名はそのままで新商品を導入する戦略
マルチブランドは自社の持つ同じカテゴリーに新しいブランドを加える戦略
ブランド拡張は成功したブランド名を使い、新製品を新しいカテゴリーに投入する戦略
新ブランドは新しいカテゴリーに新しいブランドを立ちあげる戦略
現在も多くの企業が、このブランド力を向上させるために必死に努力して試行錯誤しながら頑張っています。
自社の強みを生かしながら、企業の価値を高めることを追求しています。
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市場で生き残れ!VRIO分析で自社の強みと弱みを把握しよう!
状況に応じながら、ブランド戦略を立てて他社との差別化を図り、商品のブランド力を高めていくことが大切です。
この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
それではよい一日を!